固定資産税・法改正 最終確認・更新日:2026-10-11

空き家の固定資産税が6倍になるのはいつから?管理不全空家の法改正と回避策

2023年12月に施行された改正空家対策特別措置法により、倒壊の危険がある「特定空家」だけでなく、その前段階である「管理不全空家」に指定された場合も、固定資産税の軽減措置が解除されるようになりました。

これまで建物が建っているだけで適用されていた固定資産税が最大6分の1になる特例が外れるため、自治体から勧告を受けると翌年度から土地の税金が実質3倍から4倍程度に跳ね上がります。増税の仕組みと、指定を回避するための具体的な対策を確認しておきましょう。

1. 固定資産税が最大6倍と言われる仕組みと増税される時期

住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用されており、200平方メートル以下の小規模住宅用地では固定資産税の評価額が6分の1、都市計画税が3分の1に減額されています。空き家が放置されて自治体から「管理不全空家」または「特定空家」として指導・勧告を受けると、この特例の対象から除外されます。

固定資産税は毎年1月1日時点の状況で計算されるため、年末までに自治体から「勧告」を出されると、翌年4月以降に届く納税通知書から軽減措置のない本来の税額が請求されます。課税標準額の調整措置があるため単純に6倍ちょうどになるわけではありませんが、従来の3倍から4倍近い金額を毎年支払い続けることになります。

土地の区分特例適用時(通常の空き家)勧告を受けた後(管理不全空家・特定空家)更地(解体後)
小規模住宅用地(200㎡以下)固定資産税 1/6・都市計画税 1/3特例解除(実質約3〜4倍に増税)特例なし(実質約3〜4倍)
一般住宅用地(200㎡超の部分)固定資産税 1/3・都市計画税 2/3特例解除(本来の税額へ増税)特例なし(本来の税額)
行政からの処分・罰則なし特定空家に進み命令に違反すると50万円以下の過料なし(建物の管理責任解消)

2. 管理不全空家に指定される具体的な判断基準

法改正で新設された「管理不全空家」は、今すぐ倒壊するほどではないものの、そのまま放置すれば特定空家になるおそれがある建物を指します。具体的には、外壁の一部が剥がれ落ちている、屋根瓦がずれて雨漏りしている、敷地内の雑草や庭木が道路や隣地へ越境しているといった状態が該当します。

近隣住民から市役所へ苦情が寄せられると、自治体の担当者が現地調査を行い、所有者へ文書で改善指導を送付します。指導を無視して放置し続けると「勧告」へと進み、固定資産税の軽減措置が解除されます。さらに劣化が進んで「特定空家」に指定され、自治体からの改善命令にも従わない場合は、最大50万円以下の過料や強制解体(行政代執行)の対象となります。

3. 増税を回避する方法1 借上げ運用で有人化し管理を任せる

遠方に住んでいて定期的に草むしりや換気へ通えない場合は、空き家の借上げ運用会社に建物を預けて賃貸活用するのが有効です。人が住んで日常的に管理されている状態になれば、管理不全空家に指定される心配はなくなり、住宅用地の特例による固定資産税の軽減もそのまま継続されます。

さらに毎月の家賃収入が入るため、固定資産税の支払い負担をゼロにした上で手元に利益を残すことができます。

4. 増税を回避する方法2 勧告を受ける前に現状のまま売却する

将来誰も住む予定がなく、賃貸需要も見込みにくいエリアの空き家は、自治体から指導や勧告を受ける前に売却して名義を手放すのが得策です。空き家買取の専門業者であれば、外壁の傷みや雨漏りがある状態でもそのまま買い取ってくれるため、翌年以降の固定資産税や維持管理の悩みから完全に解放されます。

まとめと状況別の相談窓口

この記事の要点
  • 2023年12月の法改正により、特定空家だけでなく前段階の「管理不全空家」でも勧告を受けると固定資産税の軽減が外れる
  • 1月1日時点で勧告状態にあると、翌年度から土地の固定資産税が実質3倍から4倍程度に増える
  • 遠方で管理できない場合は、一括借上げで賃貸運用するか、専門買取業者へ現状のまま売却して名義を手放すのが安全

空き家の処分や管理で損をしないためには、1つの方法だけに決めつけず、解体工事の見積もりや不用品処分の費用、現状のまま売却した場合の査定額を並べて比較することが大切です。ご自身の状況に合わせて、以下の無料窓口を活用してください。

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